2010年7月18日日曜日

(3)家庭犬として育てる

つっぱるピート。精一杯コマンドを出すのだが・・・・
私達は、折角ラブラドール・レトリーバーという犬種を飼ったのだから、その性格を最大限引き出せるように努力をしていた。しかし、幾度と無く家庭犬としての躾を試みたが、上手くはいかなかった。コマンドの出し方を変え、何度も試行錯誤を重ねたが、ピートはこちらの意思を中々読み取ってくれない。それには訳があった。

私達は、ピートに会ったその日から、リーダーとして立ち振る舞っていたのである。犬社会におけるリーダーは、闘争や犬同士のコミュニケーションの中から生まれてくると聞く。お互いを見極めるまでは、全くの対等なのである。そのように考えると、成犬ピートが、私達のコマンドをいきなり聞く訳がないと思えるようになった。難しいもので、訓練士でもない私達が、急に躾というものを強制しても駄目なのである。
盲導犬協会が、キャリアチェンジ犬の譲渡において、1週間のお試し期間を設けているのも、そのような相互理解の必要性と、犬との相性を見るためではないだろうか。

成犬ピートと私達が、徐々に信頼関係を熟成していってこそ、お互いをファミリーとして認識でき、ピートはそこで初めて私達をリーダーとして認め得るのであろう。私達が信頼に値する家族かどうか、 自分の将来を託せる相手かどうか、本能的に知ろうとしたのではないか。これは、成犬であるピー トを飼いだした以上、宿命であるように思えた。

そこで私達は、子犬がやるように、遊びの中から自然に上下関係を築いていくことにした。そこから出発し、ピートが、我々をファミリーとして、またリーダーとして受け入れるまで、ゼロから信頼関係を育んでいかなければならなかった。当初の私達は、あまりに性急すぎたのであった。

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